なんでも屋宣言

 こうして、株式会社ダイニチの下村会長は、複合加工と深穴加工とを専門に手がけるようになりましたが、実は、深穴加工を手がけているうちに精密部品の複合加工の受注仕事も増え、相乗効果で複合加工機がさらに活躍できるようになってきたのです。

 取引先には、工作機械のほか、医療機器、航空機、原子力、バイオ関連、ロボット、情報産業等あらゆる分野に広がっています。

 それも、毎月5〜6社のペースで増加しており、現在は980※社以上になっています。※第12章参照

 この経験から、下村会長は『機械が営業マン』と、不況の中でも毎年積極的な設備投資を行ってきました。その結果、機械加工の『なんでも屋』『便利屋』を宣言し、どんな小さな注文にも答えられる会社を目指しています。


材質を問わず

 硬くて加工が極めて難しいとされているチタン、ステンレスをはじめ、鉄、銅、黄銅、鋳物など、加工する金属の材質は問いません。
        
チタン ステンレス アルミ 黄銅


穴の形いろいろ

 丸、六角、長方形、正方形などいろんな形の浅い角穴をあけることが出来ます。例えば、ボルトの頭にレンチ用の六角穴をあけるといった具合です。従来、角穴加工は困難な作業とされてきましたが、旋盤に特殊装置を取り付け、多角形穴、異形穴などの多種少量生産とコストダウンを可能にしました。穴加工でお困りのあなたに、問題解決の風穴を開けてみせます。


まっすぐ
2メートルの穴

 まっすぐで、長〜い穴も得意です。直径が0.1mmなら深さ約2.5mmまで、直径が32mmなら最大2mの深穴をあけることができます。NCガンドリルと呼ぶ構成のマシンと、それを使いこなす職人の手技が、深穴を短時間で、しかも低コストで製品化。曲がったことが大嫌いな職人気質のまっすぐな技です。


Φ0.02ミリの穴

 株式会社ダイニチのウルトラ技の一つが、細い穴づくり。虫めがねでよ〜く見ないとわからない直径0.02ミリの超細穴から、太いものは直径32ミリまで、部品外側の加工も含めて、一筆描きよろしく、1台の機械で複合加工します。従って、何台もの機械を使う方法に比べ、低コストで、短納期。小さな穴を通して、未来に貢献する大きな夢をみています。


髪の毛よりも細いドリル

下記の図は、髪の毛よりも細い穴を開ける
0.02ミリドリルと髪の毛の太さの比較